ザクレロモデラーの方から話を伺うことができました
ターンエーガンダムの前の当たりでカプコンは富野監督と直接交渉してガンダムのゲームをバンダイさんに内緒で作った。それが機動戦士ガンダム連邦対ジオン。その代わり俺は半年ターンエーガンダムのキャラデザをした
— あきまんPLAMAX「GODZ ORDER」神翼騎士団 (@akiman7) April 7, 2014
はじめは富野監督がカプコンに打診してゲーム業界探訪を行いたいというのを僕のボスが「安田ぁ、富野という人を知ってるか?ガンダムを作った人らしいけど」と云ってきて面会をしました、それが最初の縁です RT @TERHOS: @akiman7 そうなんですね。何かしらの
— あきまんPLAMAX「GODZ ORDER」神翼騎士団 (@akiman7) April 7, 2014
富野由悠季のゲームとの22の接点
富野発のゲームは一見現実とは程遠いだけど、実際かつては一度実現しかけた。90年代後半当時、64DDをプラットホームをしているカプコン開発・富野原作のゲームを作る話は、カプコンと富野の間には存在していた。ゲーム内容こそ一切不明であるが、おそらく富野がもっともゲームに接近していた時だろう。上で言ったカプコン開発・富野原作の64DDゲームは後ほど64DDの消滅などの問題のため、実現こそしなかったが、その延長線にいるのは、2001年の大ヒット作『機動戦士ガンダム 連邦vs.ジオン』というゲームです。また、この作品においては、富野は監修というポジションを勤めていた。
上で語ったカプコンとの接触の間、富野は当時カプコンの超人気作『ファイナルファイト』シリーズなどのプランナーであった凄腕アーティスト安田朗と親交を深め、やがて彼をアニメ業界に引っ張りいれた。安田は後『∀ガンダム』や『OVERMANキングゲイナー』、『リング・オブ・ガンダム』などで富野と組んでで、デザイン面に大きく貢献していた。
ネットで見聞きした噂の断片から、元カプコンゲームクリエイターの安田朗(あきまん)氏と富野監督との繋がりが連ジ製作のきっかけであったと勘違いしていたところ、当事者の方々による証言にて訂正をいただきました。
伝言ゲームで広まる根拠のない情報が、あたかも真実のように語られ定着してしまうのは当事者にとって気持ちの良いものではないと思います。危うくデマの拡散に加担するところでした。
以下に関連ツイートを転載連貼りさせていただきます。
連邦VS.ジオンは
マリーガル香山氏が間に立って
N64とGBの通信ゲームのガンダムも作るというバーターで任天堂山内社長を押さえ
バンダイを通さず
富野監督に直接話して作ることに途中香山氏がセガ取締役になり頓挫しかたが
カプコン岡本部長がバンダイと話をつけたあきまん氏∀参加との関係は不明 https://t.co/j7uhQKtMto
— 満福神社@冬コミ12/31「あ-62a」 (@manpuku_jinja) August 11, 2020
マリーガルの香山氏がバンダイを通さず直接富野監督の許諾を取りさらに任天堂の山内社長を抱き込んでそのへんの話をつけてくれることになっていた
しかしゲーム開発途中で香山氏が突然すべてを投げ出してセガの取締役になってしまったので
結局カプコンの岡本部長がバンダイに行って話をつけた https://t.co/HBSJZK3eAl— 満福神社@冬コミ12/31「あ-62a」 (@manpuku_jinja) March 6, 2020
作り手としての敬意は当然として
実態は
マリーガル社長香山氏が
任天堂社長と富野監督とのコネを使ってガンダムの版権を取るというウルトラCをやろうとしてて
それに乗って開発してたら(バンダイにも話はしてた)
香山氏が途中で辞めてセガの取締役になってしまって
全部放り出された結果なんですよ https://t.co/1INoVwaJA7— 満福神社@冬コミ12/31「あ-62a」 (@manpuku_jinja) December 3, 2022
マリーガルの計画では
連邦VS.ジオンは
ニンテンドー64とゲームボーイの通信ケーブル連動のガンダムゲームを作るのとセットだった
だから
実はゲームボーイのガンダムゲームがほぼ完成状態まで作られてた
64のガンダムのSLGも作られてたけど
計画の頓挫でPS2に変更
動くところまで作られたけどお蔵入り— 満福神社@冬コミ12/31「あ-62a」 (@manpuku_jinja) December 3, 2022
アーケードの連邦VS.ジオンも実は
これらのガンダムゲーム同様
マリーガルの計画頓挫でお蔵入りの危機だったけど
岡本氏がバンダイに直談判に行って
ソースコードを渡すというウルトラCで許諾を取ったという話を
最近知りました開発完了直前に岡本氏がゲームを見に来てたのは
あの直前だったんだなあ— 満福神社@冬コミ12/31「あ-62a」 (@manpuku_jinja) December 3, 2022
僕視点では連邦VS.ジオンは
マーヴルVS.カプコンの北米ロケテスト時に
見に来た岡本氏に
「2D格闘は先がない。バーチャロンみたいな3Dゲームは未来がありそうだがロボットは一般性がないので一般性のあるガンダムの版権を取ってきて下さい」
と頼んだのが始まりマリーガルが出てきた経緯は知らない
— 満福神社@冬コミ12/31「あ-62a」 (@manpuku_jinja) December 3, 2022
開発初期に
ガンダムを動かしてグレートキャニオンステージを歩きまわれるようになって大喜びしてずっと歩かせてたけど
他の人にやらせてみたらすぐ飽きてて
他の人は僕ほどガンダムが好きじゃないんだな、ガンダムを動かせるだけでは面白くないんだな、ということを理解して
ちゃんとゲームにしました— 満福神社@冬コミ12/31「あ-62a」 (@manpuku_jinja) December 3, 2022
それは妄想で
事実ではありません
香山氏も岡本氏もあきまん氏からの富野監督のコネを使おうとしたのでしょう
あきまん氏は連ジの企画には全く関わってません
(後でザクレロのモデリングだけしてもらった)
僕は富野監督と香山氏と顔合わせはしましたが
連ジのゲーム内容については一切話してません https://t.co/IiHhgxiwal— 満福神社@冬コミ12/31「あ-62a」 (@manpuku_jinja) December 4, 2022
アイデアという話なら
あきまん氏とベンガス氏と一緒に
水木一郎のスーパーロボット系のライブの行った時に
ガンダムのゲームをどうしようか思案中という話をしたら
ベンガス氏が「ゲーセンに行ったら一年戦争がやってて、そこに参加するようにするのはどう?」と言ってくれて
それだ!となりました— 満福神社@冬コミ12/31「あ-62a」 (@manpuku_jinja) December 4, 2022
実際にはハードの制約でそういうゲームにはならず
連ジは普通の2対2の対戦ゲームとして完成したわけですが
戦艦とか戦車とか戦闘機とか対戦ゲームに全く必要のない物まで作られてたのは
そういう構想があったから
(単に作りたかったのもある)
この資産が家庭用のミッションモードを作る際に生きた— 満福神社@冬コミ12/31「あ-62a」 (@manpuku_jinja) December 4, 2022
あ!
思い出しました!
富野監督にはその後大阪に来ていただいて
ゲームについてアイデアを話していただきました!
例えばMSのコクピットハッチが壊れてて中のパイロットが見えて、それを殺していいのかどうかプレイヤーの心を揺さぶるのはどうか、
とか— 満福神社@冬コミ12/31「あ-62a」 (@manpuku_jinja) December 4, 2022
アーケードゲームの様々な制約の中では
(プレイ時間とか費用対効果とかリプレイ性とかハードの限界とか)
実現可能なものではありませんでしたが
アニメを作る人ならではの視点で
大変興味深い話を聞かせていただきました— 満福神社@冬コミ12/31「あ-62a」 (@manpuku_jinja) December 4, 2022
俺は岡本さんが富野監督にガンダムやらしてください
って言った時に横にいただけですね
岡本さんが俺に「監督がゲーム作るならガンダムだろう」と事前に俺に云って来た時
当然「是非やっていただきましょう」的な事は言ったと思うけど
その思いつきがトミチンの要請の後だったかは知らない感じです— あきまんPLAMAX「GODZ ORDER」神翼騎士団 (@akiman7) December 4, 2022
いえいえ
もう記憶がやばいので
出せる時に出せて良かったです— あきまんPLAMAX「GODZ ORDER」神翼騎士団 (@akiman7) December 4, 2022
まず最初に富野監督がカプコンでゲームを作りたい
と言ってきて、その時は富野監督のオリジナルを考えていたようです(例えばインテリジェントQみたいなパズルゲーム)
そう言う話があるとを岡本さんが言った時
からしばらく時間があいてガンダム案が岡本さんがだしました— あきまんPLAMAX「GODZ ORDER」神翼騎士団 (@akiman7) December 4, 2022
すごく納得がいくありそうな話ですねー
岡本さんとしては最初からガンダムを頼む気でいたでしょうね
(それが僕のリクエストの前か後かはわかりませんが)— 満福神社@冬コミ12/31「あ-62a」 (@manpuku_jinja) December 4, 2022
当初富野企画のゲームを嫌がってた記憶が凄いので
そうかもしれないですね〜— あきまんPLAMAX「GODZ ORDER」神翼騎士団 (@akiman7) December 4, 2022
言い忘れてましたが
富野監督との縁は香山さんが先で
その当時香山さんは富野監督をゲーム業界とつなげて
サンライズ以外にも仕事がありますよ
と言う事をやってました
その一環でカプコンに富野監督が出会ったりしました— あきまんPLAMAX「GODZ ORDER」神翼騎士団 (@akiman7) December 5, 2022
カプコンと富野監督が絡んだ時の経験で
既に柱があるゲームメーカーに個人の持ち込み企画は
ほぼ不可能だなという知見を得たのだった— あきまんPLAMAX「GODZ ORDER」神翼騎士団 (@akiman7) December 4, 2022
どういたしまして
あきまん氏がターンエーの仕事を受けたのが先で
連ジの話が持ち上がったのはその後のはずです
あきまん氏はターンエーの仕事で東京に長期出張に行く直前にザクレロのモデリングを上げた
(旅立った後のあきまん氏のマシンの中を見たらザクレロのモデルがあったと聞いてます) https://t.co/5uFBpG1WmW— 満福神社@冬コミ12/31「あ-62a」 (@manpuku_jinja) December 4, 2022
最初は俺がガンダムのモデリングをしたいと思ってましたがどいそがしくて結局高橋君がやった、どうしてもスタッフロールに載りたかったからザクレロをお情けでモデリングさせて貰った!!
— あきまんPLAMAX「GODZ ORDER」神翼騎士団 (@akiman7) April 8, 2013
間にマリーガルの香山さんが入って彼がバンダイを説得するということで
富野監督の許諾だけは取った
富野監督に許諾をする権利は無くても
なんだかそれでカプコンは行くことにしたはず
富野監督はバンダイじゃ無いので
矛盾はしてない— あきまんPLAMAX「GODZ ORDER」神翼騎士団 (@akiman7) March 6, 2020
しかし開発中に表記のチェック(ビームライフルじゃなくビーム・ライフルにしろとか、ザクじゃなくザクⅡにしろとか)やSEの提供は受けてるので
サンライズかバンダイの現場レベルには話が行っていたのだと思う
経営レベルに話が通ってなかっただけで
ちなみにザクはザクのままで行かせてもらった— 満福神社@冬コミ12/31「あ-62a」 (@manpuku_jinja) March 7, 2020
そのあたりは
岡本氏が自身のYoutubeチャンネルで語ってる通りで
(語ってないこともあると思いますが)
語っていることについては事実でしょう https://t.co/dtcCfwUm1N— 満福神社@冬コミ12/31「あ-62a」 (@manpuku_jinja) December 4, 2022
当事者の証言が100%正しいとも言い切れませんが、その後の経緯は例の岡本氏の動画で語られているとおりでしょう。以下は自分なりの岡本氏発言内容の要約。
任天堂関連会社の株式会社マリーガル。 同社社長であった香山哲氏とカプコン岡本氏、富野監督との会合があった。 その際「ガンダムの版権でゲームを作ったらどうか。」と香山氏から提案が。 「富野さん来られてるから大丈夫。」とも。 これをきっかけにカプコンで連ジの開発がスタート。 ほぼ完成時点でバンダイに話をつけにいく岡本氏。 しかし「そんな権利はない」と、バンダイのウノサワ氏に却下されてしまう。 「版権はバンダイが持っているのに、勝手なゲーム販売は許可できない。」 「富野さんにガンダムの権利はない。香山さんも知らなかったんじゃないのか。」 岡本氏もただでは帰れないと食い下がる。 実際にバンダイ側に連ジをプレイしてもらうと…。 「クオリティが高すぎて、バンダイのガンダムゲームが売れなくなる。」 ここに付け入る隙があると考えた岡本氏。 その場で「ソースコードを出します。」と即答。 ざわ…ざわ…。 結果はそれでOKに。 発売されたアーケード版は大ヒット! PS2版はガンダムシリーズ初の100万本越え!
そう言えば今日でPS2版連ジの発売から21年だそうですね。
21年前はまだインターネットの黎明期。当時の舞台裏でどんなやり取りがあったかなんて、文書化されていない部分は当事者の頭の中にしか残ってないんですよね。
SNSが発達して時効を迎えた今だからこそ、色々ぶっちゃけていただけると連ジのファンとしては興味深くて色々と捗ります。
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全くだ。しかもゲーム史、特に初期の開発史は事実上オーラルヒストリーしかなく、本当の開発を知っているのは作った当人だけ、なので、そこをまだ当人が覚えているうちに残すのマジ大事 https://t.co/1XJYUOXGqS
— 岩崎啓眞@スマホゲーム屋+α 次は冬コミ 12/31 (@snapwith) December 7, 2022