「振り向きながら撃ち」に生じる”射角の穴”
- 2023年 10月29日
- カテゴリー : 振り向きながら撃ち(仮称)の処理判定
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前々回の記事と前回の記事の続き。
ここまでアケ版と家庭用の硬直撃ち判定の細かい仕様の違いを長々と説明してきました。
じゃあ実際に連ジをプレイする上でこの違いがどんな影響を及ぼすのか?
人によってはあまり気にならない些細な違いかもですが、そこら辺の捕捉説明をしておきます。
頭上付近からの慣性モンキー誤爆
連ジ熱帯プレイヤーの間で指摘されているのが、空中ダッシュ後のふわふわ射撃を敵の頭上付近で行うにあたって、アーケード版であれば硬直撃ちが発生するケースで、家庭用だと慣性モンキーが発動するというもの。
家庭用のみ暴発する慣性モンキー。
上からかぶせる撃ち方で振り向き撃ちが発生しなくなった弊害か? pic.twitter.com/zOYjsujTZg— SJO|僕のQたん ヽ(´ー`)ノ (@SJO_Q) October 28, 2023
アーケード版であればしっかり敵に向き直って狙い撃ってくれるはずが、家庭用だとモンキーが暴発して射撃が外れてしまうんですね。
めくりバズーカ「射角の穴」発生による弱体化
個人的に違和感が強いのが、空中ダッシュで相手を飛び越えて撃つ「めくりバズーカ」の性能。
アーケード版だと振り向き撃ちになってしっかり敵に照準を合わせてくれるこの技。
しかし家庭用だと振り向きながら撃ちが発生し、射角の穴を残したまま射撃行動をとるように。
家庭用連ジDXでは件の振り向き撃ちが発生しないせいでめくりバズーカの銃口修正が非常にお粗末なものに。 pic.twitter.com/lfysI5HviP
— SJO|僕のQたん ヽ(´ー`)ノ (@SJO_Q) October 28, 2023
そのため家庭用での「めくりバズーカ」は、止まっている相手にすらバズーカが当たらない場合があるという悲しい弱体化がひっそりと施されているのです。
補足:射角の穴って何じゃらほい
例えば敵と密着した状態でビームを撃つとします。
そこで敵が横ステップしたとしても、銃口修正により密着ビームがヒットするはず。
しかし一定の条件によっては、横ステップに銃口修正が追い付かず、ビームが外れることも。
このビームが外れる位置関係・角度を「射角の穴」と、勝手に呼称しています。
「振り向きながら撃ち」のみ発生する射角の穴。
「振り向き撃ち」だったり、硬直撃ちにならない射角内での射撃には射角の穴は発生しないのでしっかり相手を狙い撃ってくれます。 pic.twitter.com/cft9A65iqE
— SJO|僕のQたん ヽ(´ー`)ノ (@SJO_Q) October 28, 2023
基本的に振り向き撃ちの場合は、「射角の穴」は発生しません。
逆に振り向きながら撃ちの場合は、「射角の穴」が発生しやすく射撃が外れやすい。
この理屈を大雑把に説明します。
- 前方射角内での回避行動であれば、銃口修正によって捉えることが可能。
- 後方の射角外での回避行動であれば、振り向き撃ちモーションの後に銃口修正によって捉えることが可能。
- 前方射角内からの回避行動で、銃口修正中に後方射角外へ移動した場合、振り向きながら撃ちが発動。「射角の穴」が生まれて銃口修正が途切れ射撃が外れる。
つまり、相手が射角内で移動している間は、銃口修正が働いて銃口が追尾する。
相手が射角外で移動している間は、振り向いた後に銃口修正が働いて銃口が追尾する。
相手が射角内から射角外へ移動した場合は、銃口修正が途中で途切れてしまう…ってことです。
ちなみに、ステップ中や空中ダッシュ中にこの「射角の穴」を利用して、明後日の方向に射撃を撃つテクニックをモンキー撃ちと呼ぶような気がしないでもありません。
また上級者ともなると、ステップや空中ダッシュで回避行動をとる相手に対して「モンキーが出る=自機には射撃が当たらない」角度から進入し迎撃不可能な軌道で接射を狙っていくそうで、これを射角の穴をついた攻めとも言います。
この他にも敵のいる角度によってビームを撃つ腕が左右切り替わるズゴ系や、片腕を切り離したジオングなどやりようによっては色々変な所にビームを撃てたりします。ステップ中にサーチ切り替えビームなんかも面白い場所へ攻撃できたりして不意をつけるかも。
さらにモンキー撃ちの仕組みについて少々補足
硬直撃ちには2段階の処理判定を経ることはここまで説明したとおりです。
● 射撃ボタンを押して、「射撃モーション」に入った瞬間 ● 射撃モーションに入った後の、「射出モーション」に入る直前
今までと逆に、1段階目のみ処理判定が行われて2段階目の処理判定が無効化され、「振り向きながら撃ち」が発生せず「振り向き撃ち」だけが発生する状況。
それが空中ダッシュ中とステップ中の射撃行動です。
この現象を利用したモンキーを射角外モンキーとか呼んだりしますね。
抜刀状態からの射出モーションの遅さを利用した、納刀射角外モンキーが分かりやすいかも。
# とりあえず歩きやブーストは体の向きを360度変えられますが
# ステップは前後左右の4方向、移動方向だけでなく体の向きも限られます。
# ここからステップ射角内モンキーの出る理屈を考えていけばいいわけです。
# 真正面向きから左入力9fr~13fr→左ステップ射撃でダムモンキーが撃てます。
# 射撃せずに見てみると、8fr入力ステップで前向き左ステップ、
# 9fr入力ステップで左向き左ステップとなります。
# つまりこのギリギリの体の向きでモンキーが撃てるということです。
# あとは体と敵を結ぶ軸と、射撃部位(ダムなら右手の銃)と敵を結ぶ軸との「ずれ」
# これが射角内モンキーの出る大きな因子であると思います。以上仮説。
空中ダッシュの方向転換中に射撃を入力することでモンキーを強制的に出すテクニックは、今や一般的なものとなりました。
方向転換とほぼ同時に射撃を入力することで、射角内射撃入力→射角外射撃がやりやすくなるということなんでしょうか。(射角内モンキーにも応用可能なはず。)
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