「厨房機体」という懐かしワードによる当時の情報戦略
連ジ全盛期に2chや臨時掲示板で流行した「厨房機体」「厨機体」といったネットミームを覚えておられる方はどれだけいらっしゃいますか?
インターネットスラングとしての厨房(ちゅうぼう)は、インターネット(以下「ネット」)上で幼稚な暴言、誹謗中傷、その他嫌がらせといった迷惑行為を行う荒らしユーザーを指す蔑称である。
由来は中学生を表す俗語(侮蔑語)である「中坊」から、中学生程度の精神年齢しか持たない者であるという揶揄の意味を込め、同音語としてインターネットで使われ始めたと推測されている。直接の発祥については不明であり、IMEの誤変換から生まれたという俗説もあるが確証はない。2000年代前半に2ちゃんねるなどの匿名掲示板で広く使われ波及し、やがて廃れた廃語である。
「ステ厨」「後出し厨」「ガン逃げ厨」「ダムシャゲ厨」など色んな使われ方をしたこの言葉。
それが「タンク厨」「ゾック厨」へと派生しつつ、そのどさくさに紛れてゴッグなんかも含めた「厨房機体」というレッテルが出来上がった大まかな流れをぼんやりと記憶しています。
自由に楽しく遊ばせてもらえる連ジ環境を大事にしたい
こーゆーのからタンクゾック禁止、ゴッググフ禁止、片追い禁止、低コ狩り禁止、格闘禁止といったローカルルールを一般プレイヤーに強いる流れに発展した連ジ全盛期の対戦事情は個人的にはとても窮屈でした。自由にやらせてもらってる今がもしかしたら一番恵まれた環境なのかもしれないなあ。
今になって考えさせられるのですけど、当時のインターネット上で発言力の強かった有名プレイヤーにとって、この「厨房機体」というスラングはとても使い勝手が良かったんでしょうね。
自分の好みに合わない機体や戦術……タンクやゾックなどといった「ビームの差し合いによる駆け引きを台無しにしてしまう機体特性」をゲーセンから排除するには大変都合がよかった。
その他片追いや後出し格闘なんかも含めて、「厨房戦術」≒「悪」という風潮を広めて全国的に「自分の嫌いな連ジの遊び方」を締め出したのは見事と言うほかない。
こんな感じのネット世論工作?は自分の住む片田舎の地方にも波及。おかげ様で知人のタンク使いは引退。自分もろくに格闘すら使わせてもらえない窮屈な遊び方を強いられた苦い記憶…。
……いやなんか、久々に「厨」という言葉を耳にしたんで色々と思い出してしまいました。