タグ : データ

アケ版と家庭用~「振り向き撃ち」など発生条件の違い

『硬直撃ち』の2段階の処理判定について説明した先日の記事中で触れたように、アーケード版と家庭用(PS2&DC版)とではこの処理判定に微妙な違いがあります。

この違いが実戦において微妙に腑に落ちないマズ味な影響をもたらすことがあるので、連ジ熱帯ではしっかり修正されることを祈って解説したいと思います。

【家庭用限定!】垂直方向射角外への『硬直撃ち』の処理条件

先日の記事中で、射角にも「左右水平方向」「上下垂直方向」の2種類があることを図にして説明しました。(同じ図を再掲)

上記は「左右水平方向」の図解。
こちらはアケ版と家庭用で特段違いはなく、硬直撃ちの処理判定はちゃんと2段階存在します。
つまり「振り向き撃ち」「振り向きながら撃ち」と、2種類の硬直撃ちがあるってことです。


では「上下垂直方向」の場合はどうかと言うと…。
なぜかこちらでは、アケ版と家庭用とで明確な違いが生じてしまいます。

上下方向の射角外への目標に対して射撃行動をとった場合、アーケード版に限っては通常どおり2段階の処理判定により「振り向き撃ち」「振り向きながら撃ち」に分岐しますが……。

家庭用で同様の条件を試すと、なぜか硬直撃ちの際に2段階の処理判定が行われません。
そのために、「振り向き撃ち」が発生せず、「振り向きながら撃ち」しか撃てなくなるのです!

これは、家庭用のみ「射撃モーションに入った瞬間」には硬直撃ちの判定が行われない処理がされているのが原因。(上下垂直方向射角外限定)

「射撃モーションに入った瞬間」には硬直撃ちの判定が行われず、「射出直前の瞬間」のみ判定が行われるので、「振り向きながら撃ち」しか撃てなくなっているのです。

これは上方向に限らず、下方向射角外にも同じことが言えます。
「振り向き撃ち」判定が無効化されているため、「振り向きながら撃ち」しか発生しない……。

この変更点が実戦に及ぼす影響については、別記事にて改めて説明します。




:2023年10月29日追記:

「振り向きながら撃ち」に生じる”射角の穴”

TOP

「射角」「振り向き撃ち」など連ジ用語の定義について

連ジ熱帯への採用でアーケード版からの変更点が多数明らかになっているDC版連ジDX。
なんでも「上下方向の射角外への硬直撃ち」につきアケ版と家庭用では処理が異なるようです。

その変更点を解説するための前段階として、まずは「射角」「振り向き撃ち」「振り向きながら撃ち」「硬直撃ち」といった連ジ用語の定義について説明したいと思います。

まずは『射角』の定義から

連ジ用語の「射角」とは、射撃時に硬直撃ち(振り向き撃ち)にならない角度を意味します。
MSごとの射角の違いについてはこちらのデータを参照。
(射角の定義を拡大解釈して混同されやすい「限界射角」という概念は本稿と無関係。)

この射角は原則概ね左右90度ずつ、前方180度前後をカバーするよう設計されています。
絵に描いて説明すると大体こんな感じになると思います。

上記画像は水平方向の射角について図解したものですが、では垂直方向についてはどうか?

分かりやすさ優先で簡略化して図解してみました。

さて、アーケード版については水平方向・垂直方向にかかわらず振り向き撃ちの処理は変わらないのですが、家庭用はなぜか垂直方向への振り向き撃ちの処理が少々特殊になるようです。
(これについて後日別に解説記事を設ける予定。)

2種類ある『硬直撃ち』の処理条件

硬直撃ちとは、射撃モーションにより身動きがとれなくなる硬直状態が発生する撃ち方のこと。

「振り向き撃ち」も、大体のところは硬直撃ちと同じ意味になります。
自機の射角外に位置する目標へ射撃を行うと、自機が振り向きながら射撃行動をとってしまい、射撃モーション中硬直状態となって隙をさらしてしまうことを主に意味します。

そして「硬直撃ち」にも厳密に言うと2種類。
振り向き撃ちと、もう1つ。
定まった名称がまだないので、便宜上ここでは「振り向きながら撃ち」と呼びます。

「振り向き撃ち」射撃モーションに入った瞬間、目標が射角外に位置する場合の撃ち方。
「振り向きながら撃ち」は、目標を射角内に入れた状態で射撃モーションに入った後、射出までの間に目標が射角外に移動した場合の撃ち方になります。

このように動画で見直すと、「振り向き撃ち」「振り向きながら撃ち」でモーションに違いがあることが分かります。

動画を見比べて分かるように「硬直撃ち」には2段階の処理判定があるのですね。

● 射撃ボタンを押して、「射撃モーション」に入った瞬間

● 射撃モーションに入った後の、「射出モーション」に入る直前

このいずれか2つの瞬間に、敵目標が射角外に位置していると硬直撃ちが発生。
いずれかの処理判定によって「振り向き撃ち」「振り向きながら撃ち」へと分岐することに。

「振り向き撃ち」⊆「硬直撃ち」⊇「振り向きながら撃ち」

こうして「硬直撃ち」は発動時の処理条件により「振り向き撃ち」「振り向きながら撃ち」に分類されることとなります。

アーケード版に限っては、敵目標の位置関係が左右水平方向の射角外であっても、上下垂直方向の射角外であっても2段階の硬直撃ち判定が行われるのですが……。

家庭用ではその処理判定に変更が加えられたとのこと!
最近になって有志から報告されたこの変更点については、別記事にて改めて説明する予定です。




:2023年10月28日追記:

アケ版と家庭用~「振り向き撃ち」など発生条件の違い

TOP

連ジネット対戦戦果報告~2023年その92

2勝2敗のイーブンが続き、いい勝負ができた昨晩。
…と思いきや、結構な負け越しをした低コ戦で思ったこと。

「体力〇〇〇残ってたのに1発で死んだ!」「ここから1発で終わるのおかしくない?」
こんな風に、自分の思った以上にダメージ食らって作戦失敗ってケース。大抵は思い込みによる勘違いで、実際後でリプレイ見返したらそんなにダメージ食らってない場合がほとんどです。

高コ絡みなら根性補正の存在がでかいので結構なダメージの上乗せがあります。
しかし低コ戦だと、残コスト防御補正の恩恵が高コより大きいので、ダメージ増は雀の涙程度。
(最終的にはガンダムよりGMの方が防御力は大きくなる。)

人間の感覚なんて総じていい加減なもので、自分の残体力も把握してるつもりで全然勘違いな錯覚を起こしてることなんて珍しくもないようです。(経験談)

◆◆◆お互い残コスト35以下の低コ戦最終局面でのダメージ変化◆◆◆

 ●ゴッグ頭突き  ダメージ124 → 127
 ●グフ空D格   ダメージ104 → 106
 ●シャザクバズ  ダメージ 92 →  94
 ●GMビーム   ダメージ 83 →  84

TOP

連ジネット対戦戦果報告~2023年その88

一昨日繋ぎ終わってから即仕事帰宅後即爆睡。貴重な土曜を連ジできず終わらせてしまった…。

そうこうしてる間に熱帯discord上ではアケ版と家庭用との違いについて議論が進んでいます。
こんなマニアックな話につきあってくれる人なんて今までいませんでしたから、とても感激。
1人でブログ更新してTwitterでも言及する人なんて誰もいなかったんで、本当助かります。

そして未出ネタとして「リスポの位置がアケと違う」という新情報がもたらされました。
家庭用コスト無限で同じ位置関係など一定の条件で敵を倒し続けると、延々同じ位置に敵が復帰する法則性が確認できていますので、決してランダムということはなかったはず。

一部のプレイヤーの間では「法則性から復帰位置を予測して復帰狩りを狙う」といった戦法も編み出されていた噂もあるので、可能であればパッチ修正をお願いしたいところですね。

TOP

家庭用では上下方向に振り向き撃ちが発生しない!?

先日の記事において「空中ダッシュ中の下方向への射角がアケ版と家庭用で全く異なる」と自説を披露していましたが、これは誤りであることが確認できました。

指摘訂正をいただいた識者に感謝。
自分1人だけではこのミステイクに気づくことはできなかったでしょう。

正しい理屈はまだ上手く日本語に整理できていないので、例によりdiscordから一部転載。
この理屈で合ってるってことでいいのかな?

つまり、通常は硬直撃ちになるには2段階の判定がある。
1段階目の「振り向き撃ち」と、2段階目の「振り向きながら撃ち」に分類。
上方向下方向への射撃は、アケ版だとこの2段階の判定を踏むことになる。
しかし家庭用だと”2段階目の判定”しか影響を受けないということでしょうか。

データ調査もそれを実行するのが人間である以上、脳神経の伝言ゲームからヒューマンエラーをやらかす恐れを多分に含む現場猫。

おかげ様で事実誤認からの行き詰まりを回避することができました。複数人で協力連携して共通の目標を達成する素晴らしさは、連ジの2on2による作戦成功にも通じるものがありますね!

TOP

連ジネット対戦戦果報告~2023年その80

ガンタンクで5連敗×2を食らって凹みつつ、ソロモントレモで調べ事をちょくちょく。
ゴッグ空格の半端な誘導について、地上ヒットでの再現を試みるも上手くいきませんでした。

ゴッグ空格のビンタ2段目が地上でスカる現象には2種類。
今話題になってる、誘導が途中の2段目発生時に切れてしまうケースが1つ。
もう1つは敵の食らい判定が引っ込んで誘導中のビンタがスカるケースですね。

20年以上連ジやってきたけど、目撃回数はたぶん50回に満たないかな。
再現性の低い事象は検証が大変ですね。

セーブ&ロード機能とPCコマコンさえあれば、同じ開始位置から1フレームずつ角度や距離をずらして検証できるはずなんで、将来的にはTASさんに期待?

ただ昨日の記事でも触れたとおり、陣営や他のプレイ外の要素が絡んできたり、そもそもアケ版の条件とも全く異なる場合も想定されるので現状一体何が何やら。

TOP

連ジネット対戦戦果報告~2023年その79

今度はゴッグ空格の誘導バリエーションに未解明の条件があるという新説が!?
現在連ジ熱帯の調査班によって真相の究明が急がれていますが、その実態はいかに!?

で、以下はちょっとした自分語りになります。
連ジ全盛期が過ぎて以降の十数年は、連ジのアレコレについて裏取り調査を行う人間は自分以外には凡そ存在しませんでした。

ごく稀に入手した情報を寄せてくれる親切な方もいましたが、一次情報を精査して第三者へと客観的に伝わる形でアウトプットする、すなわち「攻略情報」を集積したようなスペースを自分は寡聞にして知りません。

しかし連ジ熱帯のスタートに伴い、gdxsvのdiscordという新たな連ジコミュニティが爆誕!

そこでは現在進行形で様々な情報交換が行われ、運営開発者からはアナログ調査では手の届かない解析データがもたらされるなど……自分一人が孤立無援で連ジ攻略サイトを営んでいた数年前とは全く異なる活況に沸いています。

本当にいるのかどうかも分からない誰かのために情報発信してきた20年間でしたが……。
いやあ、志を同じくする仲間がいるって良いものですね!

TOP

連ジネット対戦戦果報告~2023年その78

昨夜はちょろっとだけ熱帯を触りつつ、開発運営による連ジ解析の片鱗を堪能してました。
自分にも解析可能な知能があればと、残念な此方の無能に嘆息をもらすしかありません。

その流れでシャザクバズーカの挙動について色々調べてみたところ…。
空中ダッシュ中の下方向への射角がアケ版と家庭用で全く異なる事実が発覚。

検証動画を見てもらうのが分かりやすいと思うので、discordのやり取りを転載します。
そりゃシャザクじゃなくてもバズの起き攻めに違和感が生じる訳ですねぇ…。

TOP

連ジネット対戦戦果報告~2023年その77

アーケードモデルパッチの進化により、ついに真の性能を取り戻したギャンゴッグ!
在りし日のゲーセンで発揮できたその力を確かめんがため、3日遅れで新生連ジ熱帯に参戦!

……しかしパッチ適用のテストロビーじゃ誰も対戦していない?
結局実戦ではその勇姿をほとんど拝むことができませんでしたとさ……。

それはさておいて、運営開発陣による興味深い話題も。
連ジ解析班により未知なるパラメータが登場しています。
マジで解析すげぇ…。できることなら教えを請いたいです。

TOP

PS2実機以外のフレーム調査は現状不可能?

コマンドスティックPSがエミュでまともに動かない原因につき情報をいただけました。
薄々そんな気がしてたんですが、やっぱり変換機って100%変換してくれないんですねぇ。
(ステップ入力したはずなのにステップせずピクピク震えるだけとか稀によくある。)

SJOさんが使ってるコマコンてホリのPS1&PS2用の青コマと赤コマですかね?(自分も両方とも持ってる)

PS1・2用コントローラーの場合はUSB変換器使わないと当然使えないですが、自分が知ってる限りで一番性能の良い変換器でも秒間60フレームのうち、最大56フレームしか出力されないです。
つまり60フレームのうち4フレーム分の入力が拾いきれなくて入力抜けする。

昔にPS3のバーチャファイター5FSのトレモで、

G(ガード)1フレ

N(ニュートラル)1フレ

を1セットとしてそれを30セット繰り返す、ようはガードボタンを秒間30連射してる状態のコマンド作って実験しましたが、15フレーム目・30フレーム目・45フレーム目・60フレーム目の部分の入力が綺麗に抜けてたので15フレームごとに1フレーム分の入力が拾いきれてない状態です。

長くなりましたが、ようするに変換器使う以上はどこかのフレームで絶対に入力抜けが発生するので、正確な調査は無理です。(変換器固有の問題)

この前紹介してもらった「key to key」もフレーム単位ではない上に誤差が出まくるらしい…。

フレーム単位のマクロ機能に改造コード併用しつつS&L試行できれば夢広がるのになあ。
間合い管理の難しい連ジは格ゲーのように「有利フレーム」「確定反撃」なんかを突き詰めるのは難しいけど、再現実験から色んな現象の理屈解明に繋がるのがフレーム調査の醍醐味です。

データページのフレーム一覧以外で最近調べたのはこれくらいだったかな?

他には空中射撃後の再浮上不可フレームがズンダ受付時間と同じだとか、陸GM小ジャンプズンダの確定方法なんかもフレーム調査で明らかにできたし、アッガイロケットが地面に刺さる不具合の回避方法もちゃんと調べれば解明できるはず。

フレーム調査以前は「最速ズンダは腕を下ろさないズンダ」って認識が一般的だったし、別ゲーだとΖガンダム初期の「百式バルカン着地キャンセル」という有名なデマもフレーム調査によって都市伝説だったと露呈しました。(人間の感覚だけじゃ錯覚に陥るケースが結構多い。)

将来的にはフレーム調査にセーブ&ロード実装で特定状況を再現できれば起き攻めn択の研究なんかもできるだろうし、もしも凄腕のTASさんが降臨すればワープバグを自在に操るクソゲーが始まったりするのかも。

TOP

連ジ熱帯でのモンキー撃ちはアケ版と同一仕様なの?

7月30日の連ジ熱帯アップデートにより、テスト運用だった新パッチが全鯖適用に。
これによって、慣性モンキーと着地モンキーがどの戦場でも撃てるようになりました!

多くの改変を力技で修正し、どんどん本来のアーケード版仕様に近づきつつある連ジ熱帯。
開発運営が別の人だったらこんな奇跡はあり得なかったでしょう。ありがとうございます!

そして気になるのは、アーケード版と連ジ熱帯でモンキーに違いがあるのかどうか。
撃てる角度とか同じなのか気になるなーってことで、簡易調査してみました。

熱帯discordでも調べた人がいるけど(自分はまだあんなに上手く撃てない)体感で違いを感じるのは気のせいって結論みたいですね。少なくとも大きな改変が無いのは間違いなさそう。

ゲーセンでバリバリ慣性撃ってた人は、熱帯でも実践投入してみるが吉ですね!

TOP

連ジ動画紹介その1353(CPU戦その他2020~)

ハイドボンブの相殺判定に触れられていたので勝手に補足。
このゲームの実弾相殺判定は2種類あって、1つは弾頭系、もう1つはキャノン系となります。
ギャンハイドは見た目に反してキャノン系に分類される相殺判定を持ちます。

弾頭系は単純な仕組みで、何かに判定が接触したら爆発四散する仕組み。
バズーカ弾頭が典型的な例ですね。
ビームでもバルカンでも格闘でも触れたそばから相殺され一方的に不利となる悲しい武装…。

キャノン系は少し特殊で、MSや地形などを除けば弾頭系に判定が接触した時のみ相殺が発生
ガンキャ砲やタンク砲、マシンガンバルカンそしてハイドボンブなどが分類される武装です。
キャノン系同士では相殺は発生しないし、ビームや格闘と接触しても当然相殺は起こりません。

バズーカに代表される弾頭系は判定接触により爆風が発生するので、同じく爆風の発生するギャンハイドは弾頭系と見なされがち。ですが相殺判定の性質はキャノン系に合致するんですね。

ハイドはビーム系キャノン系との相殺は発生せず、弾頭系とだけ相殺発生する仕組み。

実戦でのバズーカ相殺狙いは通常ニードルが担うこととなりますが、ニードル弾切れ中に陸ガンミサランの接射が来た場合は咄嗟の対応としてそれなりの効果があるので覚えておきましょう。

TOP